「星空を撮ったら、空がオレンジっぽい」「逆に真っ青すぎる」——それはホワイトバランス(WB)の影響かもしれません。ホワイトバランスは夜空の色みを決定する重要な設定で、正しく理解すると仕上がりが大きく変わります。この記事では星空撮影のホワイトバランス設定を解説します。
ホワイトバランスとは何か?
ホワイトバランスは、光源の色温度に合わせて写真全体の色みを調整する設定です。数値はケルビン(K)で表され、低いほど青く(クール)、高いほどオレンジに(ウォーム)なります。昼白色の蛍光灯は約5000K、白熱灯は約3000K、晴天の日光は約5500〜6000Kです。
夜空の色に合った適切な設定値
星空撮影では次の値が参考になります。
- 3200〜3500K:冷たく青みがかった夜空の印象。清潔感があり、天の川の赤みが引き立つ
- 3500〜4000K:自然でニュートラルな夜空。最もよく使われる設定
- 4000〜4500K:わずかに温かみのある色み。光害の影響でオレンジが乗る前の段階
街明かりの多い環境では光害の影響でオレンジ・黄色に転びやすいため、3500K以下に設定すると補正になります。一方で暗い場所では4000K前後が自然に仕上がります。
オート WB はなぜ使わないほうがよいのか
オートホワイトバランスは、コマごとに色みが微妙に変わります。インターバル撮影やタイムラプスでは「フリッカー」として動画に現れるため厄介です。また光害の多い場所では街灯に引っ張られて不自然なオレンジに転ぶことがあります。固定のケルビン値を設定しておくことで、撮影中の色ブレを防げます。
RAWなら WB は後から変えられる
RAWで撮影すれば、ホワイトバランスは現像ソフトで自由に変更できます。撮影時は「3500〜4000K程度に設定しておく」だけで十分です。現像時にその日の空の色・光害の度合い・自分の好みに合わせてWBを調整しましょう。
現像時のホワイトバランス調整のコツ
- 光害の黄ばみを消す:色温度を下げ(寒色方向に)、緑のカブリは色かぶり補正(マゼンタ方向に)で調整
- 天の川の赤みを活かす:WBを少し暖かくするか、Hue/Saturationで赤をわずかにブーストする
- 基準星を使う:白色の星(A型星、ベガなど)をクリックしてWBの基準にする方法もある
光害が少ない場所ほど WB 補正は簡単
光害の強い撮影地では、空全体に特定の色(ナトリウム灯ならオレンジ、LED灯なら青白)が混入してしまうため、WB補正でもすべては取り除けません。暗い場所で撮ることが色補正を最小化する根本的な解決策です。
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