星がグルグルと円を描く幻想的な写真——「スタートレイル(star trail)」や「星グルグル」と呼ばれるこの表現は、比較明合成という方法で作ります。難しそうに見えて、手順さえ分かれば初心者でも挑戦できます。この記事では星の軌跡の撮り方を解説します。
「比較明合成」とは何か?
比較明合成とは、複数枚の画像を重ねる際に各ピクセルで「最も明るい部分だけを残す」処理です。たとえば30秒露光を200枚撮ると、それぞれのコマで少しずつ動いた星の軌跡が、合成後に1本の弧として描かれます。長時間1枚露光と比べてノイズが少なく、途中で曇っても失敗カットを除外できる利点があります。
軌跡の撮り方:2つの選択肢
1. 長時間1枚露光(シンプル)
シャッターを数十分開けたままにする方法。手軽ですが、ノイズや光害の影響を受けやすく、途中で曇ると失敗します。バルブ撮影モードを使い、リモートレリーズでロックします。
2. 比較明合成(おすすめ)
インターバルタイマーで30秒×100〜300枚を連続撮影し、後から専用ソフトで合成します。現在の主流で、柔軟性が高く失敗しにくいため初心者にもおすすめです。
撮影の手順と設定
- ISO:800〜1600(ノイズを抑えるため低めに)
- F値:F2.8〜4
- シャッタースピード:30秒
- インターバル:30秒+1〜2秒(前のコマが終わったらすぐ次へ)
- 枚数:最低100枚以上(1〜2時間撮り続けると360〜720枚)
構図の選び方
- 北極星を中心に入れる:同心円状の軌跡になる。軌跡の数が多いほど密度感が出る
- 東西の空に向ける:斜めに流れる軌跡。スピード感がある
- 前景を入れる:山・樹木・建物と組み合わせると物語が生まれる
合成ソフトと後処理
無料で使える比較明合成ソフト「Startrails(Windows)」や「Lightroom の比較明合成プリセット」を使うのが一般的です。合成前にRAW現像でノイズを軽減しておくと、最終的な仕上がりがきれいになります。
バッテリーと結露に注意
1〜2時間の連続撮影はバッテリーを消耗します。予備バッテリーを必ず用意し、レンズヒーターで結露を防ぎましょう。途中でバッテリー交換した場合、その間の「抜け」が軌跡の途切れとして写ります。
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